商業施設における赤字決算後の処理について

決算

この記事はこんな人におすすめ

・赤字決算って何?
・クリアランスセールの仕組みや目的について知りたい
・自分が経営している会社が赤字続き

日本では数多くの商業施設があり、毎年12月になると年度内の売り上げの中間報告がおこなわれます。
国内には計150の企業がデパートやスーパーマーケット・コンビニエンスストアなどの量販店を運営しており、国内経済の状況を映す鏡とも称されています。
個人消費金額は各施設の売り上げにダイレクトに反映をしており、2020年から2021年にかけては、戦後初の大幅なマイナス消費となったことが新聞やニュースで大々的に報道をされました。
それに伴い、約90パーセントの商業施設で赤字決算となることも明らかとなっています。

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赤字決算とは

赤字決算とはつまり、売り上げが大幅に低迷をしていて各施設の人件費や光熱費・仕入金額の方が上回っていることを指すわけです。
毎年赤字の決算で年度を締めくくると、そのまま経営が行き詰まってしまうのは多くの方が理解をしているでしょう。
各社企業では前もって赤字になることを予測しながら、さまざまな経営戦略を練っているのがポイントです。
そこでここでは、各企業が商業施設で実施をしている赤字決算後の処理について、簡単に解説をしていきましょう。

前年度が赤字で終わった際は大々的なセールを開催している

全国展開をおこなっている大手スーパーマーケットでは、前年度が赤字で終わった際は大々的なセールを開催しているところです。
一見するとセールは消費者にとって販売金額は大幅に下がるお買い得な期間と思われるでしょう。
その考えで間違いはなく、食料品や衣類・各種家電などが20パーセントから30パーセントオフで手に入れることが可能です。
この状態ではお店側に利益がないように思いますが、そこには一種のカラクリが仕組まれています。
それは、メーカーや物流会社で在庫が余っている品をまとめて購入をしているというものです。
在庫処分品は原価が非常にお安くなっており、さらにまとめて仕入れることでさらに単価を下げることが可能になります。
それを店頭で並べたときは、定価を基準として販売価格と割引率を表示するため、消費者にとってはお値打ちなものと見られるわけです。

デパートでもシーズンの終わりにセールを開催される

新聞に折り込み広告を入れ、1週間限定・本日のみと記載をすれば消費者の心理だとすぐに買いに行かないといけないと駆り立てられるということです。
このセールの売り上げはスーパーマーケットはもちろんのこと、デパートでも要となっています。
毎年春や秋などのシーズンの終わりにセールを開催されますが、ここでも在庫処分をなされているのがポイントです。
そのまま次のシーズンでも持ち越せるものは対象外となり、わざわざこの日のために仕入れをなさるところもあるほどです。
1年間で何度もクリアランスセールを実施されているところがあれば、それは前年度が赤字決算であったことを証明しています。
赤字決算の場合、必ず株主総会で報告もなされるのが常です。

最長5年間赤字決算が続いたときは代表取締役が交代する

現在の株式会社の実質的な経営者は株主であるため、しっかりと売り上げ・年度収支を把握しないといけません。
一般的な企業では最長5年間赤字決算が続いたときは、代表取締役が交代します。
経営権を握っている代表の手腕が悪いことが赤字に反映をされているため、会社の経営を軌道にのせるためには新しい人材がトップに立たないといけないという風潮が、今の日本にはあります。
アメリカやフランス・イギリスといった先進国だと5年もの猶予はなく、その場で人事交代を発表されるケースもあるほどです。
その点、まだ日本は幾分かの温情を持つ株主が多いことがわかるでしょう。
赤字が続くことは経営が悪化の一途をたどります。

まとめ

どの会社でもそれを回復させるためのアイデアや戦略を企業内外から募っています。
そのアドバイスをおこなうコンサルタントも在籍しており、アイデアを振り絞って円滑な処理に努めているわけです。

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